脳・神経科学の発達により、身体の歪みなどの構造的な問題を改善するアプローチから、関節の動きや神経の働き方などの機能的な問題を改善するアプローチへと、シフト・チェンジがされています。
一昔前までは、触診による経験的な評価やX線写真などの画像による形状の評価が中心でしたが、科学技術の進歩により、表面筋電計や赤外線サーモグラフィー、脈拍変動計などの測定機器が開発され、神経生理学的な機能異常を客観的に計測、評価することが可能となりました。
こうした理論について、簡単に説明すると、例えば、腰痛があり背骨や骨盤などの調整を試みたところ、痛みの症状が改善したとします。
以前であれば、身体のゆがみや骨の変位(ズレ)が直ったから痛みが改善したとされていました。しかし、最近では、主に関節に動きを与えた際に、関節包とその周辺組織にある神経の感覚センサー(固有受容器)の誤作動状態がリセットされ、脳に痛みを伝えている細い神経線維からの信号を抑制したと考えられています。
スタジオパタカにおいて、身体のゆがみや不良姿勢が改善したとします。それは、手で背骨を押して曲がっている背骨を真っ直ぐにしたからでも、筋膜をほぐして首や腰の骨のズレを元に戻したことで改善している訳ではありません。
実際には、筋膜や背骨などの関節周囲にある神経の感覚センサー(固有受容器)が適切に刺激されることで、小脳や大脳の機能のアンバランスが是正され、脳によるコントロールを受けている筋肉の緊張バランスが正常化することで、身体のゆがみや姿勢が改善しているというわけです。
機能的な問題へのアプローチには機能神経学の分野です。スタジオパタカでは、脳の機能低下や亢進による神経系(脳代謝)のアンバランスが健康上の様々な問題や症状を起こす原因と捉え、末梢部(五感の様々な感覚受容器)に適切な刺激(情報)を与えることで、低下(または亢進)した脳の機能を再構築させることを促すアプローチを行います。
脳の神経細胞は、筋膜や関節にある感覚センサー(固有受容器)からの刺激がなければ、機能低下を招いてしまいますが、逆に言えば、これらの感覚センサーに適切な刺激を与えることで、機能が低下している脳の神経細胞を活性化し、脊髄神経(知覚神経、運動神経)、自律神経(交感神経、副交感神経)の働きのアンバランスな状態を改善することが出来る」と考えます。
スタジオパタカのサービスは骨格などの形だけでにとらわれず、原始反射や動き、姿勢など機能もみています。