わたしの“クセ”が、足に出ていた

先日、自分のスニーカーの裏をふと見てみたら、
右のかかとだけ、明らかにすり減り方が違っていました。

「え、私、そんなに歩き方ヘンだったっけ?」

そのとき初めて気づいたんです。
足に、無意識の“クセ”が出ていたことに。


◆ 足は、あなたの「今」を映す鏡

私たちは無意識のうちに、
・片方の足に重心をかけて立つ
・内また気味で歩く
・外側で踏ん張るクセがある
など、左右差や重心の偏りを持っています。

そのクセは、心の状態や、生活のパターンとも関係しています。

たとえば——

  • 緊張しやすい人はつま先に力が入りがち
  • 我慢する人は内側に重心が寄る
  • 怒りを溜め込みやすい人は足の外側を踏みしめやすい

体って、けっこう素直なんです。


◆ 「クセ」は悪くない。でも“気づく”ことが大事

クセがあること自体が悪いわけではありません。
むしろ、それでバランスを取って生きてきた証。

でも、そのクセが慢性的な肩こりや腰痛、疲れやすさにつながっているなら、
一度見直してあげるタイミングかもしれません。


◆ まずは自分の足を見てみよう

簡単なチェック方法はこちら👇

  1. 靴底のすり減り方を見る
  2. まっすぐ立ったとき、どちらの足に重心があるか感じてみる
  3. 足指がどのくらい床に接しているか確かめる(浮いていない?)

これだけでも、自分の“無意識のパターン”に気づくことができます。


◆ 足のクセに気づくと、自分にやさしくなれる

「わたし、いつも急いでるから、前のめりな歩き方してるんだ」
「がんばりすぎてたから、足がギュッと固まってるんだな」
そんなふうに、体を通して心のクセにも気づくことがあります。

足は、私たちの人生の“通訳”みたいな存在。
ちょっとだけ、足を見てあげることで、
今の自分にも優しくなれるかもしれません。


【参考・引用文献】

  • 橋本典子(2019)『足裏のクセに気づけば、体と心が整う』大和書房
  • Gabor Maté(2021)The Myth of Normal: Trauma, Illness & Healing in a Toxic Culture
  • Heller, D., & Robbins, J.(1998)Walking Your Talk: Changing Your Life Through the Power of Language and Body Alignment
  • 辻良史(2020)『足から始めるボディリーディング』BABジャパン